
IoTで身近な人達を幸せにするビジネス
目次
卒業後に起業する卒業生が多いのもIEの特徴ですが、卒業後数年たって起業する方もいらっしゃいます。株式会社スマートショッピングの代表取締役、林英俊さんに、MBA前後のキャリアと起業した経緯を伺いました。
Why MBA? Why IE?
日本でコンピューターサイエンスの修士まで出た後、新卒で経営コンサルティングの会社ローランド・ベルガーに入って7年働いたんですが、海外プロジェクトが増える中、海外経験がなかったのでなかなか配属されなかったんです。国際感覚を学びたくてMBAを目指しました。あと、新卒入社後、プロジェクト毎に学びはありましたが、体系的にビジネスや経営を学んだことがなくて、断片的に持っているものをちゃんと整理して自分の知識にしたいと思いました。
会社から集中して1年で勉強してこいと言われて、必然的にヨーロッパのMBAを考えることになりました。お酒も好きだし、もともとスペインが好きだったのもあります。スペインには自分が一番知らない多様性があるんじゃないかと思ったのもありますね。
MBAの学びで役に立っていること
IEにいると多様性をすごく深く感じました。IEにはいろいろな国の人がいてタブーもありながら、こうすれば仲良くなれるっていう、オンとオフのコミュニケーションを多様性の中で学べたことは大きいです。
あと、僕にとっては海外での議論とか交渉の仕方が一番勉強になりました。今も日本モードと海外モードとスイッチを持っていて、日本では柔らかめの日本的な交渉をするんですが、海外だとガツガツ議論して引きずらない、あの爽やかな感じ。おかげで中国との交渉もズケズケできますし、シンガポールやアメリカに売る時に一歩も引かないですね。遠慮して「向こうがこう思ってるだろうから先回りしてこうしよう」ではなく、「まず自分のやりたいこと言ってダメなら向こうが言ってくるだろう」そういう感覚のスイッチを入れ替えられる様になったことですね。
最後は狙い通り、コンサル業界でいろいろな事例に触れてきましたが、ファイナンスの基礎を改めて学ぶと腹に落ちることがあって、ファイナンス会計系の授業はすごく勉強になりました。あとは元々コンピューターサイエンス専攻だったので、やっぱりデジタル系が好きだなと。NetflixやGoogleの話はコンサル業界にいると全然出てこないんですよね。元々ビジネスのことを知りたくてコンサル業界に入ったんですが、結局アマゾンで働いたり、起業したりしているのもインターネットが好きだからなんですよ。それを思い出すきっかけになりました。
――アマゾンではどういったことを担当されてたんですか?
消費財事業部で新しいサービスを企画し立ち上げて、それを運営する責任者をいくつかのサービスでしていました。例えば、水やトイレットペーパーのような商品をEコマースで売っていました。本と違って繰り返し買うので定期購入サービスのオーナーをしたり、働くママが家から出られないという話を聞いて、アマゾンファミリーっていう会員サービスを立ち上げたりもしました。
――日用品を取り扱う仕事から、今の起業につながった?
消耗品のEコマースって楽しいなとすごく思いましたね。やっぱりスーパーとかリアルな世界が一気にネットに移ってくるところを感じていたので、この未来はすごく楽しそうだなと思い、自分でも関わってみたいという思いはアマゾン時代からありました。