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IE Business School Japanese Alumni Chapter | マドリードの1年間で得たもの
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マドリードの1年間で得たもの

Nov 12 2020

マドリードの1年間で得たもの

IEに留学して、当初の目的だったスキルや知識の他に、思いがけないものを得ることがあります。今回は卒業後、Google合同会社で働く宮下さんにお話を伺いました。

 

宮下 優一さん
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    コンフォートゾーンから一歩踏み出す

    グローバルな環境でリーダーとして活躍できる日本人になるため、体系だった経営知識を多様性に富んだ環境で学べるMBAに魅力を感じて志望し始めました。学校選びの際は様々な学校を検討したのですが、キャリアのブランクを最小限にして1年間で経営の知識を体系的に習得できること、国籍 x 職種のバックグラウンドという観点で世界で一番と言っていいほど多様性に富んだ環境があるIEに惹かれ、進学を決めました。

    ――その目的は、IEで実現できましたか?

     

    IEでは各クラスにClass RepとCareer Rep、*Ethics Repという三役があり、入学すると立候補を募り選挙で決めます。最初は全然興味もなかったんですが、同じグループで仲良しだったイタリア人が「ユウイチ、Ethics Repやりたいって言ってなかった?」とクラスの前で適当なことを言ってしまったんですね。「は!?そんなこと言ってないで!」とは言ったものの、周りもその気になってそのうち断れない空気になってしまい、この際コンフォートゾーンを抜け出してみる良い機会だと捉えて立候補することにしました。他に候補者もいたのでクラス全員の前でスピーチをして投票で選出されました。

     

    最初にEthics Repとして動いたのは、Term1に私のグループで問題が起きた時でした。グループは、コロンビア人、イタリア人、スペイン人、ブラジル人、カナダ人、エジプト人、日本人で構成され、全員バックグラウンドが違うというIEらしい多様性がありました。ある時、エジプト出身の女性に対して、違う文化圏出身の男性が冗談を言ったのですが、それが彼女にとっては自分の文化を侮辱されていると感じられる内容だったようで、そのことに激怒し、チームを離脱してクラスも変更して欲しいと訴えるという事件が発生しました。

     

    ――難しい場面を、どのように仲裁したのですか?

     

    Ethics Repとして仲裁に入り、まず双方の話を聞いてみると、それぞれの主張があるんです。

    「そんなつもりで言ったんじゃない」

    「あれは許されない」

    もっと話を聞いていくと、「彼女ともっと仲良くなりたくて、彼女の国の文化を知ってると伝えるつもりで言ったんだ」「彼自身のことは嫌だとは思ってないし、仲良くなろうとしていたのも分かる。ただ、あの発言が許せない」根底では仲良くなりたいと思っているけど、その伝え方を誤っていたことがわかりました。

     

    そこで私も入れて3人で話し、その後グループ全員でこの問題について話し合ってもらい、最終的には和解することが出来ました。このような問題はその後も何度かあり、内容がセンシティブで事態が悪化する可能性があるものもあったため、その度に進め方・コミュニケーションのとり方は非常に気を使いました。時間も体力も使ったのですが、Ethics Repとしての経験は自分自身にとっても大きな学びでしたね。非常に疲れましたが。

    ちなみにいきなり問題が発生した僕たちのグループは、結果的にすごく仲良くなったんです。だからこそ最後にはこのグループで良かった、という最高の結果を出したいと思って、マーケティングのグループ対抗プレゼンではマーケティング経験者の自分がリーダーシップをとって頑張りました。結果、クラス内でも断トツの高評価で、グループ全員が良い成績を取ることが出来たのですが、グローバルなチームでリーダーシップを発揮し、何かを形にしてそれが客観的に評価される経験をするのはMBA留学の目的でもあったので、すごく印象に残っています。

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