
IEのStartup Labの評価が高い理由
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2017年International MBA卒業生です。IEのStartup Labから、さらに選抜を通り抜けVenture Labに進みました。Startup Labはとにかく実践的の一言に尽きます。近年、他校のMBAでもアントレプレナーシップが科目として組み込まれていますが、世界中でこれほどIEのカリキュラムが高く評価される理由は、どこよりも実践的だからではないでしょうか。IEのStartup Labが他と違う点を紹介していきます。
徹底した人選
実際に起業家やベンチャーキャピタルで活動する方々が講師として教えてくれる上、ビジネスで成功した方々が各グループにメンターとして1人つき、毎週アドバイスをしてくれます。彼らの成功体験や失敗談が講義やアドバイスに反映されるため、アカデミックに偏らず、内容が実践的で勉強になりました。
記憶に残ったのは、Funding Your Startupという授業に来てくださったベンチャーキャピタリストのPaz Ambrosy Eyzaguirreの講義です。スタートアップがどのように資金調達するか、財務計画をどう見せるかという授業でした。出資側がどういう数字に着目し、発足間もない組織をどう評価するのか。綺麗ごとばかりではない泥臭い話も多く、その道のプロからしか聞けない内容が多かったです。ファイナンスの授業で学んだ知識を、自分たちの会社にどう当てはめるか分かりませんでしたが、Pazの授業が理論と現実を結びつける良い学びになりました。
投資に繋がる本気のプレゼン
Lab Periodに毎週あるプレゼン大会も良くできたシステムだと思います。毎週各グループがビジネスアイデアを審査員たちの前でプレゼンし、その評価はグループの順位、そして個人の成績に繋がります。そのため、グループ間の競争意識も働きます。
審査員は起業家やベンチャーキャピタルの方々なので、想像以上に厳しい目で評価されます。アイデアがどれだけ投資家にとって魅力的なのか、ビジネスとして現実味があり、彼らが本当に投資したいと感じられるものなのか、審査員はそれぞれに与えられた持ち点をグループに投じて行きます。審査員によって評価基準が違うので、同じようなプレゼンを2週続けても点数が変わりします。5分という限られた時間で、審査員を惹きつける練習ができるのは大変有意義でした。
論理的で筋の通るストーリー構成も大事でしたが、審査員を惹きつけるために、担当審査員によってプレゼンの登場人物、写真やスライドの雰囲気を変更していました。ファイナンス系の人が審査員と分かれば数字に深みのあるプレゼンにしました。毎週アレンジを加えて時間が許す限りプレゼンの練習やスライド作りに時間を使っていました。他のグループの発表を見るのもいい勉強になりましたし、何より実際の投資家に自分たちのアイデアをぶつけられるのがStartup Labを熱くさせるのだと思います。