オンラインMBAで得たかけがえのないもの
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Episode 1: 対面授業での洗礼
開始早々にマドリードでのレジデンシャル期間があります。クラスメイトとの初顔合わせもそこそこに、初日の授業Communication and Presentation Skillが始まります。CNN出身の先生が颯爽と早口のアメリカンイングリッシュで自己紹介をして、BPのメキシコ湾での原油流出事故に関するBP社長の記者会見映像を見せ始めました。半分くらいしか言っていることがわかりません。
ビデオが終わると、「では、これからマスコミ対応のトレーニングで、BPの模擬記者会見を行います。BPのCEO役をしたい方はいますか」と教授が視線を投げかけます。皆が積極的に挙手する中、私は下を向いて「どうか、どうか私には指名しないでください」祈るしかありませんでした。
BPのケースでは指名は逃れたものの、さらなる試練が押し寄せます。教授に笑顔で「リーダーとしてのプレゼンの練習をします。あなたがこれまでに経験したリーダーシップについて語ってください」と、即興でのプレゼンが求められました。万事休す。とうとう私が指名されました。
皆が拍手する中、教室の前に出て、何とか笑顔でクラスメート達に視線を送りながら、MBAのエッセイにも書いた内容のスピーチを始めました。反応は微妙。2分程度のスピーチが終わると、クラスメートから質問責めに合い、容赦ないフィードバックを受けます。「アイコンタクトが十分でない」「スピーチに感情をこめるともっとよくなる」等々。どれもありがたい建設的なフィードバックですが、質疑応答で意気消沈した私の耳には入ってきません。「早く、早くこの授業が終わってくれ」と念じながら、その後を過ごしました。
Global MBAで得られたもの1:プレゼンスキル
最初は大変な思いをしましたが、その後のプログラムを通じて、英語でのコミュニケーション力の向上はもちろん、プレゼンスキルを高めることができました。クラスメイトの中には、プレゼンをドラマ仕立ての動画に編集して発表したり、PC上での投票を駆使して双方向性を高めた発表を行ったり、娯楽的要素もあるレベルの高いプレゼンをする人たちからの学びが多かったです。現在の仕事でも、英語のプレゼンを行う機会がありますが、Global MBAの経験を踏まえて、双方向かつユーモアも含めたプレゼンができるようになり、顧客からのフィードバックも上々です。